加曽利貝塚@千葉県

縄文の学び場

この記事の情報は訪問時点のものです。実際に訪問される際は、最新情報を検索ください。また、縄文時代の真実は縄文人に聞かないとわからない(誰もわからない)ので、色々な説があるものが多いですし、その説も研究によって変わることがあることに留意してください。

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加曽利貝塚

2025年2月に千葉県千葉市の特別史跡の加曽利貝塚に行ってきました。首都圏住まいの人が一番行きやすい縄文の特別史跡ではないでしょうか。わたしも何度か訪れています。

最寄駅の「桜木駅」は千葉駅から約20分。電車を降りると、かそりーぬと縄文の絵が出迎えてくれます。

かそりーぬのマンホール

加曽利貝塚までは歩いて15分程度と結構距離があるのですが、途中にはかそりーぬが描かれたマンホールが!ぜひ探してみてください^_^

かそりーぬのマンホール

加曽利貝塚遺跡は、千葉県千葉市に位置する日本の縄文時代を代表する貝塚遺跡です。ここでは、縄文時代中期から後期の約2,000年間にわたり人々が暮らしていたとされています。

2017年に縄文時代の遺跡としては特別史跡に指定されています。さらに貝塚としては初の事例!

入り口には大きな石碑があって、晴れていると結構映え写真が撮れます。

加曽利貝塚

縄文時代の特別史跡は4つのみ!
三内丸山遺跡(青森県・約5900年前から4200年前):大規模な集落跡
大湯環状列石(秋田県・約4000年前):2つの環状列石を主体とする大規模な遺跡
尖石石器時代遺跡(長野県・約5000年前):日本で初めて縄文時代のムラが発掘
加曽利貝塚(千葉県・約5500年前から3500年前):約2000年にわたり繰り返しムラがつくられた

加曽利貝塚は加曽利貝塚城門遺跡公園の中にあり、公園入り口にガイドさんがいました。ここでは平日でもガイドさんがいてじっくり解説してくれます。さすが特別史跡…!

屋外展示も多くて結構園内を歩くので、晴れや曇りの日を狙っていくのがおすすめです。

また、毎月第2・4日曜日には、縄文ひろばというイベントを開催して、火おこしや縄文アクセサリー作りなども体験できるようで子どもとのおでかけスポットにも良さそう👦

加曽利貝塚の見学ポイントは4つ!

1)加曽利貝塚博物館、2)北貝塚の竪穴住居跡の観覧施設、3)北貝塚と南貝塚の貝層断面観覧施設、4)復元集落

加曽利貝塚博物館

公園入り口をずっとまっすぐ行くと加曽利貝塚博物館があります。

すごく時代を感じる博物館だ👀

入り口近くには、土器を模倣した水飲み場や傘立てがかわいい〜

加曽利貝塚博物館だけでも内容ボリューミーで楽しめます。日本全国で見つかっている縄文時代の貝塚(約2,400ヶ所)のうち、およそ半数が関東、そのさらに半数が千葉県にあって、千葉市には約100ヶ所の貝塚が集中しており、まさしく「貝塚のまち」。

入り口から、貝塚の断層が展示されています。

縄文土器も結構展示があります。というのも、加曽利E式土器(縄文時代中期を代表する土器)とここの地名が付けられた土器があるんです。

写真からもわかるように、深鉢形が多く、丸みのある口縁部と口縁部から中程にかけてのくびれが特徴的ですね。

わたしは土器よりも土偶の方が関心が強いのですが、土偶の展示は数点のみでした。あまりここでは発掘されないのでしょうか。

この古き良き雰囲気の博物館ですが、新博物館をつくる計画がされているとのこと!まだ加曽利貝塚博物館を訪れたことがない人はぜひ今のうちに〜

北貝塚の竪穴住居跡の観覧施設

加曽利貝塚は、博物館とは別に観覧施設があるのも面白いです。

北貝塚の竪穴住居跡の観覧施設では、当時発掘調査をおこなったままを展示しています。

円が何個か重なっているような溝が走っているのですが、竪穴住居の建築寿命が来たら、少し横にずらして建て直しをしていたらしく、このような見た目がのこっているようです。

火を使っていたであろう炉の跡や、貯蔵穴がありました。

人骨が発掘された場所の説明板もあったのですが、どのあたりなのかよくわからずでした…

ちなみになのですが、この観覧施設の周りを歩いていると、地表に縄文時代の貝が露出しまくっています。数千年前の食べかすがこのように身近で見られるのはなんとも不思議な感覚になります。

ここでは、加曽利貝塚で有名な「イボキサゴ」という貝も見つけることができました。

北貝塚と南貝塚の貝層断面観覧施設

加曽利貝塚がすごい所以は、北貝塚と南貝塚という日本最大級の貝塚があるのもポイントです。

それぞれの特徴は、
北貝塚:縄文時代中期(約5500~4500年前)に作られた直径140mでドーナツの形をした貝塚
南貝塚:縄文時代中期(約4500~3500年前)に作られた長径190mで馬のひづめの形をした貝塚

まずは、北貝塚の貝層が見られる観覧施設へ。

この観覧施設、ドーナツ状の貝塚を輪切りにするように建てられています🍩

完全に展示が仕切られていないので、そのままの姿を間近で見られるという珍しい展示なのではないでしょうか。

右見ても左見ても貝層
イボキサゴとハマグリ

続いては南貝塚の断層へ。

施設の中、先ほどと同じように見えなくもないのですが、こちらは剥ぎ取り法と呼ばれる方法を使った断層を展示してある点て違うとのこと。

ハマグリはこんな感じです。

写真だと大きさがイマイチ伝わりづらいのですが、南貝塚のハマグリは北貝塚よりも明らかに大きかったです。

南貝塚の方がより後に人が住んだようなのですが、その時代の人々は次の年以降もちゃんとハマグリが獲れるように、大きく成長した貝のみを食べていたのでは?という考察もあるようです。

この話を聞いて、当たり前かもしれませんが縄文人もいろんな試行錯誤をしながら生きていたのだなと想像して、興味深いな感じますね🍵

復元集落

野外観覧施設の最後は復元集落です。

青空だとこんなに良い写真が撮れました。どこからかタイムスリップした縄文人が出てきそうな…

竪穴住居の中も見応えがありました。

炉の上部には、網棚のような構造がありますが、これは火事になるのを防いだり、燻製をつくったりするのに利用していたよう。縄文人の知恵はすごいな〜

博物館→北貝塚の竪穴住居跡の観覧施設、北貝塚の貝層断面観覧施設、南貝塚の貝層断面観覧施設、復元集落と回ると、最後に博物館に戻って来れました。

加曽利貝塚博物館HPに公開されているMAPに
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アクセス情報

加曽利貝塚

住所:〒264-0028 千葉市若葉区桜木8-33-1
TEL:043‐231‐0129
開館時間:9:00〜17:00
休館日:毎週月曜日(祝日の場合翌日)、12月29日~1月3日

🚃電車:千葉都市モノレールで桜木駅下車、徒歩15分程度

最寄駅の桜木駅から少し歩きます。臨時駐車場も含めると結構な台数停められると思うので、車でお出かけでもよいかもしれません。

加曽利貝塚の近くにも、何個か貝塚があるので車だったら一気に巡ることも可能です。

わたしは、この辺りでは荒屋敷貝塚と草刈場貝塚も同日に巡ったことがあります。縄文好きには、ホットスポットですね^_^

周辺情報

ランチ:麺屋ことぶき

加曽利貝塚の最寄り駅「桜木駅」はあまり飲食店がありませんでした。

時間に余裕があるなら、多くの線が通っている千葉駅まで行ってご飯屋さんを探すのがおすすめです。

今回私は千葉駅から徒歩すぐの「麺屋ことぶき」というラーメン屋さんに行ってきました🍜

前に2人並んでいただけでサクッと入れたのですが、出る時には10人ほど並んでいてびっくり!

駅チカながら地下1階にあることもあって見つけづらいお店かと思うのですが、さすが人気店。

わたしは特製鶏白湯らーめんを注文!

特製鶏白湯ラーメン 1,230円

見た目通りこってり味ながらも、麺とスープとチャーシューが合っていて、美味しかったです!

店舗内がかなーーり狭いので、軽装な時に行くのがよいと思います。

まとめ

  • 加曽利貝塚遺跡は、千葉県千葉市に位置する日本の縄文時代を代表する貝塚遺跡
  • 北貝塚と南貝塚には、縄文時代中期から後期の約2,000年間にわたり人々が暮らしていた
  • 野外施設も充実しているので、天気の良い日に訪れるのがおすすめ!

みなさんも良い縄文旅を♪

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