下宅部遺跡@東京都

縄文の学び場

この記事の情報は訪問時点のものです。実際に訪問される際は、最新情報を検索ください。また、縄文時代の真実は縄文人に聞かないとわからない(誰もわからない)ので、色々な説があるものが多いですし、その説も研究によって変わることがあることに留意してください。

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下宅部遺跡

2025年3月に東京都東村山市の下宅部遺跡(しもやけべいせき)に行ってきました。

この日はベルーナドームに野球を観に行く日で1時間程度時間を持て余していて、近くに縄文遺跡がないか探していたところ、下宅部遺跡を発見!

遺跡は「下宅部遺跡はっけんのもり」という名前で公園として管理されています。

小さい公園なので、説明文をじっくり読んだとしても5分くらいあれば、見学できてしまう遺跡です。

入り口
勝手に結構大きな公園を想像していたらすごくコンパクトサイズだった
はっけんのもり解説看板

下宅部遺跡は、縄文時代(後期の約 3,500 年前)、古墳時代から古代・中世にかけての低湿地の遺跡です。

特に、縄文時代の漆を中心とした植物利用について明らかになった学術的価値のある遺跡として有名で、東京都史跡指定となっています。

普通は木などの有機物は時間が経つと腐ってしまいますが、ここでは豊富な湧き水のおかげで漆などの有機物が多く出土しているのが特徴です。

はっけんのもりの地図

そんな下宅部遺跡の特徴である川の流れを復元した流路があります。

下宅部遺跡の特徴である川の流れを復元した流路

発掘された奈良・平安時代の池状遺構を、調査後に盛り土をして埋没保存したとのことで、現在はその場所にロープが張られていました。

復元池状遺構

下宅部遺跡の詳細は、後述する八国山たいけんの里で学べます。

アクセス情報

下宅部遺跡

住所:〒189-0026 東京都東村山市多摩湖町4丁目2−12

📍 アクセス:🚃西武西武園線「西武園駅」下車、徒歩約5分

周辺情報

八国山たいけんの里

八国山たいけんの里は下宅部遺跡から歩いてすぐなので、ここも一緒に訪れるのをおすすめします。

入り口では靴からスリッパに履き替えます。

下宅部遺跡で出土した遺物がたくさん展示されていますし、解説展示も充実していました。

特に注目されるのは漆工に関する出土品です。

漆の樹液を採取するための道具から、調整・加工・塗布に使われた用具、そして壊れた土器を修復するために漆を用いた例まで、漆工技術の一連の流れを物語る資料が数多く見つかっています。

これらは工芸的にも優れた価値を持ち、「下宅部遺跡漆工関連出土品」として東京都の文化財に指定されています。

入り口では靴からスリッパに履き替えます。
ウルシ樹液採取の傷を持つ杭

例えば、70本の漆の木が出土していて、このうち43本に杭を一周する掻き傷が確認されたとのこと。

漆樹液を集めるための漆掻き作業をおこなったことなどが推察できます。

漆掻きについてはこちらのサイトが参考になります。

赤漆塗土器(重要文化財)
脚付き大皿

お土産としてポストカードもゲット!

ポストカード

📍 アクセス:下宅部遺跡から徒歩で約3分

まとめ

  • 下宅部遺跡は、縄文時代(後期の約 3,500 年前)、古墳時代から古代・中世にかけての低湿地の遺跡
  • 特に、縄文時代の漆を中心とした植物利用について明らかになった学術的価値のある遺跡として有名
  • 遺跡から歩いて行ける距離に、八国山たいけんの里という下宅部遺跡の資料が展示されている施設もおすすめ

みなさんも良い縄文旅を♪

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