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大湯環状列石
2025年6月、秋田県鹿角市(かづのし)にある大湯環状列石(おおゆかんじょうれっせき)を訪れました!
この遺跡は、約4000年前の縄文時代後期に築かれたもので、「万座(まんざ)」と「野中堂(のなかどう)」という2つの巨大なストーンサークル(環状列石)から構成されています。
大湯環状列石は1931年に発見され、1956年には国の特別史跡に指定、そして2021年には「北海道・北東北の縄文遺跡群」の一つとして世界文化遺産にも登録されました。
ちなみに、希望すれば事前予約なしでもガイドさんに案内してもらえます(団体は要予約)。詳しい案内はこちらからどうぞ!

縄文時代の特別史跡は5つのみ!
三内丸山遺跡(青森県・約5900年前から4200年前):大規模な集落跡
大湯環状列石(秋田県・約4000年前):2つの環状列石を主体とする大規模な遺跡
尖石石器時代遺跡(長野県・約5000年前):日本で初めて縄文時代のムラが発掘
加曽利貝塚(千葉県・約5500年前から3500年前):約2000年にわたり繰り返しムラがつくられた
福井洞窟(長崎県・約19000年前):縄文の始まりを知れる洞窟
見どころ紹介
2つの巨大ストーンサークル

とにかく広大!ガイドさんと歩いて回ると、見学に約1時間半かかりました。予定に余裕を持って訪れるのがオススメです。
この遺跡ではなんと約6500個の石が使われていて、特に「石英閃緑玢岩(せきえいせんりょくひんがん)」という緑色の石が6割を占めているのが特徴。カラフルな石を使っている伊勢堂岱遺跡(いせどうたいいせき)と比べるのも面白いです。この2つの遺跡は車で1時間くらいの距離にあるので、レンタカーがあれば1日で周れますよ。

野中堂環状列石
「野中堂環状列石」は、大湯ストーンサークル館から道路を挟んだ反対側にあります。直径は44mで、二重のリング構造。

そして中心には「日時計状組石」が。

縄文人は太陽の動きで季節を把握していたのかも?という説もあり、興味深い場所です。
万座環状列石
「万座環状列石」はさらにスケールが大きく、直径は52m!

石の並べ方にも複数のパターンがあり、埋葬されていた人の違い(先住民か移住者かなど)によってデザインが変えられていた可能性もあるそうです。

それぞれの環状列石の中心と、それぞれの日時計状組石の中心である4点が一直線に並んでいる点も注目ポイント。日時計状組石の直立している石の影が夏至には最も短くなるなど、天体観測と関係があったのかもしれません。


数を意識した土版

このかわいいお顔の土版は、野中堂環状列石の北側から出土しました。
なんと、目や口、体の部分に穴が開けられていて、口が1、目が2、腹側の体部分に3〜5、背中側に6というように、数を表していると考えられています!当時の縄文人にも数の概念があったことがうかがえる、貴重な資料です。

大湯ストーンサークル館
屋外をたっぷり歩いた後は、隣接する「大湯ストーンサークル館」でひと休み。

館内には多くの土器が展示されていて、土器づくりなどの体験コーナーも充実!

さらに、縄文時代の服を借りて写真撮影もできます。復元された石組の前で、縄文スタイルで撮る一枚は記念になること間違いなし!

ただし、ミュージアムショップはないのでお土産購入は別の場所で。展示図録は購入可能です。
アクセス情報
- 📍所在地:〒018-5421 秋田県鹿角市十和田大湯字万座45
- 🚗車:東北自動車道「十和田IC」から約15分
- JR花輪線「鹿角花輪駅」→ 路線バスで約35分
公式サイトもチェックしてみてください(リンクはこちら)。
周辺情報もチェック!
車で約5分のところにある「道の駅おおゆ」もぜひ立ち寄ってみてください。
私が行った「大湯えんがわカフェ」では、縄文をテーマにした楽しいメニューが楽しめます。私は「八幡平ポークハンバーグカレー」と、季節限定「縄文パフェ(いちごたっぷり!)」をいただきました〜🍓


ショップでは秋田犬グッズなどもたくさん揃っていましたよ!
まとめ
- 大湯環状列石は、約4000年前に作られた巨大な縄文ストーンサークル遺跡
- 万座・野中堂という2つの列石があり、それぞれに日時計のような石組が
- 数の概念を表す「土版」など、縄文人の知恵と工夫がたっぷり
- 世界文化遺産にも登録されており、学びと感動の詰まったスポット!
みなさんも良い縄文旅を♪