記事内に広告(PR)を含む場合があります。
チカモリ遺跡の基本情報とアクセス
住所:金沢市新保本5丁目48番地
電話番号:076-240-2371
開館時間:午前9時30分から午後4時30分まで
休館日:月曜日(祝日の場合はその次の平日)・年末年始
🚗車:北陸自動車道金沢西インターチェンジから5分
🚌バス:兼六園下から北陸鉄道バス上荒屋行きに乗車(25分)新保本町バス停下車徒歩10分
2024年3月にチカモリ遺跡に行ってきました。バスを使っていく方法もありましたが、知らない土地でバス停を見つけるって難しい・・・ということで、今回はレンタカーを利用して訪問しました。チカモリ遺跡には、車が数台置ける駐車スペースがあります。訪問者はあまり多くなさそうなので、だいたい駐車できそうです。
チカモリ遺跡は、石川県金沢市に位置する縄文時代の代表的な遺跡です。この遺跡は、縄文時代後期から晩期(3,000~2,300年前)にかけての集落遺跡で、貴重な考古学的発見がなされています。
手取川の扇状地であり、湧き水が豊富だったよう。生活に必須の水に困らない土地で、快適な暮らしを送っていたのかもしれません。
昭和に実施されたチカモリ遺跡の調査では、大量の木柱根が出土したことが特徴的です。木柱根の詳細については、記事の中で見て行きましょう!
埋蔵文化財収蔵庫
チカモリ遺跡に着くと、まずは入り口にどーんとかなり大きな石碑。公園の中に遺跡があり、屋外に復元されている環状木柱列から見学を開始。
この大きな環状木柱列は、クリの木を半分にして、環状に並べられたもの。ただ環状になっているだけでなく、環状に10本が並べられ、それにプラスして2本は門扉と思われる角度で跡が見つかったとのこと。自分だったらなんとなく気を半分にしたら、湾曲した部分を円の外側にもってくる気がしますが、逆なんだな〜。クリの木は丈夫で腐りにくいそうです。そういえば三内丸山遺跡の6本柱の大型建物もクリの柱でしたよね。
この環状木柱列がどのように利用されていたのかなど想像しながら、埋蔵文化財収蔵庫に移動。
公園の中には埋蔵文化財収蔵庫という建物があり、無料で見学ができました。
かなり時代を感じる建物に足を踏み入れると、職員の方が声をかけてくれて、解説の申し出が・・・!喜んで依頼しました。1階が縄文時代、2階が弥生時代以降の展示となっていました。
遺跡の「チカモリ」という名前の由来についてずっと気になっていたのですが、古くから地元で呼ばれてきた地名とのこと。もともとこの辺りが、(うろ覚えですが)チカモリ・ウラチカモリ・アオリカケ・アフリカケというような区分けをされていたらしく、そのうちの1つが遺跡の名前に採用されたそうです。カタカナの遺跡は珍しい感じがして、覚えてもらえやすそうですね。
収蔵庫に入ると、まず目に入るのが、水に漬けられたたくさんの木材たち。水槽の中には魚がいるという固定概念があり、なんとも不思議な感じ🐟
チカモリ遺跡では、約360点の木柱根が見つかっており、その一部をここで水中保存しているとのこと。掘り出された木柱は乾燥によるヒビなどで脆くなってしまうようで、それを防ぐ策が水中保存なのだとか。
冒頭で復元されていた環状木柱列のように、巨大な木柱がいくつも見つかったことから、学術的にも貴重な遺跡とされています。環状木柱列は、それまでの縄文時代にない大発見だったようで、祭祀に使われたのでは?集会所として利用されていたのでは?と色々な説があるようです。全国的に見ても木柱根の出土は珍しく、チカモリ遺跡は北陸最大の巨木文化圏だったとも考えられているようです。
木柱根を見ると写真のように加工した形跡があります。木を半分にして、削いで、溝を作ったりと、当時も頭をつかって木の加工をしていたのだなと想像されます。
上記の他にも、チカモリ遺跡や周辺の遺跡で出土した土器などの展示もありました。
まとめ
- チカモリ遺跡は、金沢市にある縄文時代後期から晩期(3,000~2,300年前)にかけての集落遺跡。
- たくさんの木柱根が出土しているのが特徴。
- チカモリ遺跡公園では、屋外展示の環状木柱列の復元や、収蔵庫の展示の見学が可能。
- 運が良ければ職員さんの解説を聞けるかも。
みなさんも良い縄文旅を♪